エンジニア採用が難しい 7つの理由と成功させる方法について!当社の採用取り組みも紹介

エンジニア採用が難しい 7つの理由と成功させる方法について!当社の採用取り組みも紹介
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エンジニア採用は非常に難しいとよく言われています。特に、労働人口が減少していく中、ITエンジニアの需要は年々増しており、今後さらに採用の難易度は高くなると試算されています。

この記事では、エンジニア採用が難しい理由をデータとともにご紹介し、成功させるためのアイデアや当社(ランサーズ株式会社)の取り組みについても紹介いたします。

 

【記事を書いた人】ランサーズエージェント編集部

ランサーズエージェント編集部では、エンジニア、ディレクター、デザイナー、コンサルタントなどの採用にお困りの企業様に役立つさまざまな情報を発信しています。

 

1.エンジニア採用が難しい7つの理由

ここでは、エンジニア採用が難しい7つの理由をデータとともにご紹介します。

1-1.IT市場の拡大し企業の人材調達競争が激化している

近年、デジタル技術の進化とともにIT市場は急速に拡大しています。この市場の拡大は、企業間の人材調達競争をさらに激化させているのが現状です。

実際、IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社の発表によれば、2022年の国内ITサービス市場は6兆734億円に達しました。この成長の背景には、既存システムの刷新やクラウドへの移行、そして企業のデジタルビジネス化に関連する案件の増加が挙げられます。

さらに、2023年以降も市場は堅調に推移し、2027年には7兆177億円に達すると予測されています。

このような市場の拡大は、企業のデジタル変革(DX)の推進とも密接に関連しています。

DXの流れを受け、従来ITに関連しなかった非IT企業も、IT人材の採用に乗り出す動きが見られるようになっています。これにより、IT人材を巡る競争は一層激しさを増しているのです。

このような状況下で、企業は優秀なIT人材を確保するための新しい採用戦略や取り組みを模索する必要があります。IT人材の採用が成功するかどうかは、企業の競争力を左右する重要な要因となっているのです。

参考:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ50551123

1-2.ミドルからシニアレベルの技術者の一部フリーランスになっている

近年、フリーランスとして働く人々が増加しています。特にIT分野においては、この動きが顕著に見られます。

実際、ランサーズ株式会社が発表した「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によれば、2021年10月時点でのフリーランス人口は約1577万人、経済規模は約23.8兆円に達しています。

2015年からの6年間で、フリーランス人口は約640万人、経済規模は約9.2兆円も増加しており、この市場の拡大傾向は続いていることが明らかです。

さらに、国内最大級のITフリーランス案件・求人情報サイト「FREELANCE START」を運営する株式会社ブロカントのデータによれば、ITフリーランスエージェント市場の年平均成長率は20~28%に達しています。

そして、2022年にはITフリーランス人口は25万人、さらに2024年には40万人を超えると予想されています。

このような背景から、フリーランスとしての働き方を選択するIT人材が増えていることは間違いありません。

特にミドルからシニアレベルの技術者の中には、自らのスキルや経験を活かし、より自由度の高い働き方を選択する人々が増えているため、エンジニア採用がより難易度が高くなっているのです。

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1-3.エンジニア条件、待遇が大幅に向上している

エンジニアとしての働き方やキャリアが多様化する中、その待遇や条件も大きく変わってきています。特に、給与面での変化は顕著で、企業がエンジニアを採用する際の大きな課題となっています。

実際、厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によれば、2017年には550.8万円だったIT人材の平均年収が、わずか4年間で約180万円も増加し、2021年には733.6万円に達しています。

このデータからも、IT人材に対する需要の高まりと、それに伴う給与の上昇が明らかになります。

このような背景のもと、企業がエンジニアを採用する際には、市場の相場をしっかりと把握し、適切な給与を設定することが求められます。

また、新たに採用するエンジニアの給与が既存の社員との間で大きなギャップを生む場合、その調整も必要となるでしょう。

このように、市場のニーズに対して供給が間に合っていないため、特に待遇面の改善が難しい企業ほど採用活動が難しくなっているのです。

1-4.技術領域が拡大し採用スキルが上がっている

ITの世界は日々進化し続けており、その技術領域も急速に拡大しています。新しいプログラミング言語の登場、さまざまな開発環境やツールの複雑化、そして新たな技術トレンドの出現など、エンジニアとして求められるスキルや知識は年々増加しています。

このような背景から、企業がエンジニアを採用する際には、技術的なスキルや経験を正確に見極める能力がより一層重要となっています。単にプログラミングができるかどうかを確認するだけでなく、その人が持つ技術的な背景や経験、そして将来的な成長性をしっかりと評価する必要があります。

しかし、こうした技術的な背景を持ちながら、同時に採用に関するスキルや知識も持っている人材は非常に少ないのが現状です。技術的な知識だけでなく、人材の採用や評価に関する専門的なスキルを持つ採用担当者は、今の市場では非常に貴重な存在となっています。

結果として、採用に成功する企業は、技術的な知識と採用スキルを組み合わせた独自の採用戦略を持っていることが多いです。

1-5.多くの企業が直接雇用にこだわる傾向がある

エンジニアの採用が難しいという現状は、多くの企業が認識しています。しかし、その中でも業務委託やフリーランスの活用を選択するよりも、正社員採用にこだわる企業が多いのは事実です。

なぜこのような傾向が続いているのでしょうか。一つの理由として、外部の人材を「使いづらい」と感じる現場の声が挙げられます。

外部のエンジニアとのコミュニケーションや業務の進行管理には、独自の手間やコストがかかるという認識が根付いていることが背景にあるかもしれません。

また、企業の文化や価値観を共有する正社員を増やすことで、組織の一体感やモチベーションを高めるという考え方も存在します。特に比較的採用力のある大手企業では、このような企業文化の維持や強化が重要視されているため、正社員採用にこだわる傾向が強まっているのです。

しかし、このような傾向が続く限り、正社員採用の難易度は下がることはありません。

企業は、採用の方法や形態に柔軟性を持ち、時代やビジネスのニーズに合わせて最適な採用戦略を考える必要があります。

正社員採用だけでなく、業務委託やフリーランスの活用も視野に入れ、多様な採用方法を模索することが、今後の企業の成長を支える鍵となるでしょう。

2.エンジニア採用が上手くいかない企業の特徴

続いて、エンジニア採用が上手くいかない企業の特徴についてご紹介します。

2-1.エンジニア採用に知見のある採用担当がいない

エンジニアの採用は、一般的な採用とは異なる独自の課題や特性があります。そのため、エンジニア採用に成功するためには、特定の知識やスキルが求められます。

まず、採用市場への深い理解が必要です。エンジニアの求人市場は日々変動し、新しい技術やトレンドが登場するため、その動向を常にキャッチアップしている必要があります。

また、求められる技術やスキルの詳細な理解も欠かせません。特定の技術や言語に関する知識がなければ、求職者のスキルを正確に評価することは難しいでしょう。

さらに、エンジニアのキャリアパスや嗜好性に関する理解も重要です。エンジニアは単に技術的なスキルだけでなく、キャリアのビジョンや働き方に対する強い希望を持っていることが多いため、それに応える採用戦略が必要です。

しかし、実際のところ、多くの企業ではビジネス職と技術職の採用を同じ担当者が行っていることが少なくありません。このような状況では、エンジニア特有の事情やニーズを十分に理解した上での採用が難しく、結果として採用の失敗につながることが考えられます。

2-2.情報の発信が少ない

現代のエンジニア採用の現場では、情報の発信が非常に重要な役割を果たしています。

特にテックブログや技術ブログは、企業の技術力や開発環境、文化を外部にアピールするための主要な手段となっています。

大手企業を中心に、自社の技術的な取り組みや開発環境、チームの雰囲気などを積極的に発信しているところが増えています。これにより、求職者は企業の実態をより深く知ることができ、自分のキャリアや技術的な志向に合った企業を選ぶ際の参考としています。

一方で、情報発信が少ない企業は、その魅力や特徴を十分に伝えることが難しくなります。

結果として、エンジニアから見て魅力的な企業であっても、その情報が伝わらないために採用の機会を逸してしまうことが考えられます。

特に採用力が弱い企業は、情報発信の弱さがその原因の一つとして挙げられることが多いです。

エンジニアは新しい技術や知識を求める傾向が強く、情報を積極的に発信している企業に魅力を感じることが多いのです。

2-3.採用予算が少ない

採用活動は、企業の成長や継続的な事業展開のために欠かせない要素です。

しかし、その採用活動を成功させるためには、適切な予算の確保が必要不可欠です。

人材の採用には、提示する給与や福利厚生、そして採用活動そのものにかかる費用など、さまざまなコストが発生します。

特に、エンジニアのような専門職の場合、市場の動向や需要と供給のバランスによって、給与の相場が大きく変動することもあります。

採用力の弱い企業の中には、給与や待遇を市場の動向に合わせるのではなく、自社の基準や過去の実績に基づいて設定するところが少なくありません。

このようなアプローチは、市場の動向との乖離を生むリスクが高く、結果として採用の難易度を上げる可能性があります。

また、求人広告のプランや人材紹介会社との契約にかかる費用、採用イベントの開催コストなど、採用活動に関連する費用も決して少なくありません。

予算が限られている場合、これらの活動を十分に行うことが難しくなり、採用の機会を逸してしまうことが考えられます。

採用活動は、単に人材を確保するだけでなく、企業のブランドや価値をアピールする重要な機会でもあります。そのため、適切な予算を確保し、市場の動向に合わせた採用戦略を立てることが、採用の成功に繋がる鍵となるでしょう。

2-4.正社員採用にこだわり過ぎている

正社員としての採用は、多くの企業にとって安定した人材確保の手段として重要視されています。しかし、現代の多様化する労働市場において、正社員採用だけに固執することは、採用のチャンスを逸してしまうリスクがあります。

確かに、正社員としての雇用は、長期的なビジョンを共有し、企業の成長を支える基盤となる人材を確保する上で有効です。

しかし、それだけが採用の方法ではありません。インターンシップを通じて学生や若手人材を育成し、その後正社員として迎え入れる方法や、業務委託としての契約を経て、後に正社員としての雇用に移行する方法など、多様な採用手法が存在します。

これらの方法は、短期的なニーズに応じた柔軟な人材確保が可能であり、また、様々な背景や経験を持つ人材との接点を増やすことができます。

特に、新しい技術や市場の動向に迅速に対応する必要があるエンジニアの採用においては、多様な採用手法を取り入れることで、より幅広い人材プールから適切な人材を選ぶことが可能となります。

正社員採用というのは、あくまで一つの方法に過ぎません。企業は、自社のビジョンや目的に合わせて、最適な採用手法を選択し、柔軟に人材確保の戦略を組み立てることが求められます。

正社員募集だけが正社員採用の方法ではないという認識を持ち、多様な採用手法を活用することで、より質の高い人材確保を実現しましょう。

3.エンジニア採用を成功させるためのアイデア

エンジニアの採用は多くの企業にとって重要な課題となっています。

以下は、エンジニア採用を成功させるための具体的なアイデアをまとめたものです。

3-1.エンジニア採用専門のHRBPを設置する

HRBPとは、(HRビジネスパートナーの略で企業の人事機能の中でも特に事業部門の経営者や責任者と連携し、事業の成長を人と組織の面からサポートする役割を持っています。

エンジニア採用には特有の過程や技術理解が求められるため、専門の部署を設けることでより効果的な採用活動が期待できます。

特に、元エンジニアや開発組織に所属していた人材をHRBPとしてアサインすることで、採用活動の質を向上させることができます。

3-2.現場のエンジニアを採用活動に参加させる

HRBPの設置が難しい場合でも、現場のエンジニアを採用活動に参加させることで、候補者に対してより具体的な情報や魅力を伝えることができます。

面接やカジュアル面談にエンジニアを参加させることで、技術的な質問や業務内容に関する詳細な情報提供が可能となります。

3-3.採用ペルソナを具体的に作成する

採用ペルソナ とは、理想的な候補者のプロフィールを具体的にイメージするためのツールです。

エンジニアの採用においても、経験年数や技術領域など、多岐にわたる要因を考慮してペルソナを作成することが重要です。

ただし、自社の希望だけでペルソナを作成すると、現実的でないペルソナができ上がることがあるため、市場の動向や実際のニーズをしっかりとリサーチして作成することが求められます。

3-4.募集要綱や業務内容の説明はエンジニアが作成する

エンジニア向けの募集要綱や業務内容の説明は、非エンジニアが作成するよりも、エンジニアが作成する方が具体的で魅力的な内容となります。

特に、エンジニアリングマネージャーやVPoE、CTOなどの経験を持つ人材が関与することで、より現場のニーズに合った内容を作成することができます。

3-5.自社の強みや提供価値を明確にする

採用活動を進める上で、自社の強みやエンジニアに提供できる価値を明確にすることが重要です。

バリュープロポジション は、自社の商品やサービスが提供する独自の価値を明確にするためのフレームワークです。

エンジニア採用においても、自社の技術や文化、福利厚生などの強みを明確にし、それを効果的に伝える戦略を立てることが求められます。

3-6.情報発信を継続的に行う

エンジニア採用において、テックブログや技術ブログなどを通じての情報発信は非常に効果的です。

大手IT企業を中心に、積極的な情報発信が行われており、これによって多くのエンジニアからの関心や応募を集めることができます。

自社の技術やプロジェクト、チームの文化などを定期的に発信することで、求職者に自社の魅力を伝えることができます。

以上、エンジニア採用を成功させるためのアイデアを紹介しました。これらのアイデアを取り入れることで、より効果的な採用活動を展開することができるでしょう。

4.ランサーズのエンジニア組織づくりの取組みを紹介

ランサーズ株式会社は、100名規模の開発組織を目指し、採用活動の改善とフリーランス活用の最適化を進めることで、エンジニアの正社員採用において一定の成果を残すことができました。

今回は、その取り組みの一部をご紹介します。

取り組み1:開発組織内に専用採用チームHRBPを設置

採用競争が激化する中、エンジニアの採用に特化した組織の必要性を感じ、開発組織内に「エンジニア主体」の採用組織を立ち上げました。

具体的には、エンジニア採用の専任担当をアサインし、開発組織内にHRBPを設置。HRBPには予算・権限・責任をすべて委譲し、開発チーム主体の採用体制を築きました。

この取り組みの結果、ランサーズ史上最多となる年間22名のエンジニア採用を達成し、採用力の強化と採用ミスマッチの低下を実現しました。

取り組み2:現場メンバーを巻き込んだスクラム採用体制へ

エンジニア主体の採用活動を継続的に行うため、採用オペレーションの最適化を進め、「スクラム採用」を推進しました。

この取り組みでは、役割分担の設計やオペレーションの整備を行い、社員だけでなくフリーランスも巻き込んで採用活動を行う体制を築きました。

また、スクラム採用では継続的に推進する仕組みが重要です。

そのために行動を止めない仕組みづくりを行いました具体的には以下のような情報です。

● 役割分担設計・オペレーションを整えサイクルを回す
● 社員のみならずフリーランス連携による最適化
● 現場に浸透させ、採用に関わる人数を増やし育成するサイクルへ

取り組み3:自社の立ち位置の明確化 – Employee Value Proposition / 6P+CGM+Tech

エンジニア主体のスクラム採用を推進するにあたり、ランサーズの魅力や立ち位置をEmployee Value Propositionのフレームワークを使って再分析しました。

その結果、技術力=PHPという強みが明確になり、情報発信を強化するためPHP関連のイベントへのスポンサードや登壇を積極的に行いました。

この取り組みにより、イベントをきっかけにランサーズへの応募が増加しました。

取り組み4:採用CX(候補者体験)の向上

選考前だけではなく、選考から入社までの候補者体験の改善にも着手しました。

具体的には、応募前から入社後までの体験を向上させるため、様々な採用CX向上施策を実施しました。

例えば、エンジニアブログのリニューアルや、ノーションを利用した情報発信、入社直前のウェルカムキットの提供など、多岐にわたる取り組みを行いました。

これにより、内定辞退の減少や、新入社員の定着率向上を実現しました。

ランサーズ株式会社のこれらの取り組みは、エンジニア採用の難しさを乗り越え、組織の成長を実現するための一例として、多くの企業に参考となるでしょう。